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おうれんげどくとう

黄連解毒湯

【出典】外台秘要
【組成】黄連、黄芩、黄柏、山梔子  
【効能】瀉火解毒
【主治】三焦熱盛
【適応症】
高熱、熱感、煩燥不眠、狂燥状態、言語錯乱、口や咽喉の乾燥感、鼻出血、吐血、皮下出血、湿疹や瘡癤などの皮膚化膿症、舌質は紅、舌苔は黄、脈は数で有力など。
【処方解説】火毒が原因でいろいろ熱証や出血(熱迫血妄行)を引き起こす。本方は大苦大寒の生薬を用い、瀉火解毒の効能によって火熱による諸証を解消する。黄連が苦寒で心火を瀉下し、兼ねて中焦(脾胃)の火を瀉下し、主薬となる。黄芩が上焦(心肺)の火を瀉下し、肺熱を瀉下し、黄連の瀉火解毒を助ける。黄柏が下焦(肝腎)の火を瀉下し、山梔子が三焦の火を通瀉し、熱を下へ誘導する(導熱下行)。全体で清熱(解熱)・瀉火(消炎、鎮静)・解毒(抗菌、抗ウイルス)などの効能が得られる。
【参考】
本方は薬理研究によって、以下のことを証明している。
1、抗菌作用:本方は黄色葡萄球菌を抑制する作用があり、ブドウ球菌で腹腔感染したマウスに本方を投与することによって死亡率を低下させたこと(コントロール90%死亡率に対して本方の投与で30%死亡率であった)を報告している。また本方は多種な細菌、ウイルス、真菌に対して抑制作用があると報告している。
2、抗炎症作用:ラットに経口投与で、カラゲニンやブラジキニンなどによる足底浮腫、ブラジキニンによる血管透過性亢進をそれぞれ抑制し、またカラゲニンコットンペレットによる肉芽腫形成を抑制したことが報告される。
2、抗細菌毒素作用:本方はグラム陰性菌内毒素による発熱を緩和し、内毒素血症の時に腎・脳への血流を増加させ、内毒素によるラットやマウスのショックや死亡率を低下させることを報告している。
3、循環系に対する作用:本方はラットに経口投与で、海馬での局所脳血流量を増加させ、脳卒中易発症ラットに経口投与で血圧の上昇抑制を認め、心臓血管炎の発現、心筋線維化、腎臓の増殖性血管炎、壊死性血管炎及び系球体病変に対して組織的な改善を示したことを報告している。
4、血小板凝集抑制作用:ヒト血小板で、コラーゲン、エピネフリン、ADP、アラキドン酸による血小板凝集を抑制したことが認められる。
5、胃粘膜障害に対する作用:ラットに経口投与で、compound48/80の単回又は反復投与による胃部の粘膜障害部位の面積を縮小し、胃粘膜における過酸化脂質量増加、キサンチンオキシダーゼ活性上昇、グルタチオンベルオキシダーゼ活性低下をそれぞれ抑制したことが認められる。
まとめてみると、本方は解熱、抗毒素、抗菌、抗炎症の作用をもち、化膿性や非化膿性の炎症・発熱をしずめる(清熱解毒)こと;鎮静、血圧降下などの作用をもち、自律神経の興奮や脳の充血を緩解する(清熱瀉火)こと;黄連・黄芩・黄柏は炎症性充血を軽減し、山梔子は止血し、黄柏は血管透過性抑制に働き、共同で炎症性出血を止める(涼血止血)ことによって瀉火解毒・止血の効能を発揮する。

【臨床応用】
本方は、清熱、瀉火、解毒の作用があり、火毒熱盛証に適応する。高熱、熱感、煩燥、咽喉部の腫れや痛み、狂燥状態、鼻出血、局部の赤腫熱痛(瘡癤などの皮膚化膿症)、舌質は紅、舌苔は黄、脈は数で有力などが本方を投与するポイントである。
(1) 炎症性の出血:
主に下血、血尿、痔出血、血便などに、比較的体力があり、発熱、熱感、顔面紅潮などの症候を伴う場合には適応する。
(2)鼻出血:
血圧が高い、顔面紅潮、いらいらする、怒りっぽい、鼻出血、舌質は紅、舌苔は黄、脈は弦数などを呈する場合に本方を投与すると効果が得られる。
(3)発熱性疾患(インフルエンザ、日本脳炎、流行性脳脊髄膜炎など):
高熱、顔面紅潮、目の充血、口が苦い、不眠、いらいらする、あるいは狂燥状態、言語錯乱、舌質は紅、舌苔は黄、脈は数で有力など症候が見られる場合に適応する。高熱の場合には白虎加人参湯合黄連解毒湯を用い、頭痛が見られる場合には葛根湯合黄連解毒湯を投与する。
(4)ウイルス性肺炎:
発熱、咳、痰、舌質は紅、舌苔は黄色などの症状が見られる場合に投与する。高熱や呼吸困難などを伴うときには黄連解毒湯合麻杏甘石湯を投与し、咳や痰が目立つ場合には黄連解毒湯合清肺湯を用いる。
(5)脳血管障害後遺症、脳血管障害性痴呆:
顔面紅潮、いらいらする、怒りっぽい、血圧が高い、舌質は紅、舌苔は黄、脈は弦数などの症状を呈する場合に本方を投与すると臨床症状を改善することが期待できる。
(6)帯状疱疹:
本方は帯状疱疹の初期に、発熱、疱疹が赤くて痛い場合には適応する。黄連解毒湯を早期に投与すると臨床症状の軽減、治療期間の短縮、後遺症の予防などの効果が得られる。頭部の帯状疱疹に葛根湯合黄連解毒湯を用い、胸部や腹部に四逆散合黄連解毒湯を投与することが多い。
(7)アトピー性皮膚炎:
皮膚に湿疹性炎症がひどく分泌物が多く、皮膚の熱感・発赤・腫脹などが著しい場合には本方を投与する。皮膚の乾燥感・ひびわれ・痒みなどを伴う場合には黄連解毒湯合四物湯あるいは温清飲を用いる。
(8)その他に、高血圧、急性胃炎、胃十二指腸潰瘍、陰部掻痒症、骨盤内炎症、慢性咽喉炎、細菌性下痢、整形手術後感染症の予防などの疾患で、発熱や熱感などの火毒熱盛証が見られる場合にも本方を用いる。

【使用上の注意】
1、寒がりや手足の冷えなどの寒証が見られる場合に本方を投与しない。
2、胃腸が弱く、温かいものを好む患者に投与しない。
3、本方を投与中に手足の冷えや寒がりなどの症状が出れば投与を中止すべきである。
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