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大腸疾患の治療について

大腸疾患診断の新しい考え方

腸は免疫の司令塔といわれています。

広い腸の粘膜全体が、粘膜免疫といわれる免疫を作り出しており、現在までに解明の進んでいる骨髄を中心とした全身系の免疫システムとは異なった機構のもとに作動しています。多くの大腸の病気は、この粘膜免疫のバランスが崩れた時に発生してきます。
癌の発生で見てみますと、粘膜免疫の力が非常に強い小腸にはほとんど発生しません。それに、小腸の強い免疫物質IgAが流れ込んで来る右側の腸も癌は少ないものです。ですが、高齢となり粘膜免疫の力が落ちてくると、右側の腸に癌が発生するようになります。
腸の粘膜が作り出す免疫の力は自律神経のネットワークと強くリンクしています。例えば、不安やストレスが続くと腸の自律神経のバランスが崩れ、下痢と便秘が交互にきたり、ほんの少ししか食べないのにガスがたまってひどくお腹が張ってくることがあります。

正確な診断は、腸の粘膜情報の観察から。

これらの病状の診断にとって最も大切なことは、腸の粘膜の状態を直接観察することです。これにより、たくさんの情報を得ることができることがわかってきました。今までのように、下剤などで腸の洗浄を行ってからの観察は、癌のような異物を発見することには向いていますが、粘膜免疫や腸の自律神経のバランスを見ることはできません。徹底した前処置を行った後で、腸を観察するのは、検査する側にとってはやりやすいのですが、今まではこのようにして、大切な情報を洗い流してしまっていたのです。このことにようやく気が付いたといえます。 当院では常に時代や病状に合った診断、治療技術の開発を心がけています。

おなかのことで悩んだら

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