HOME > 大腸疾患の治療について > 潰瘍性大腸炎(UC) > 白血球除去療法

白血球除去療法

藤好クリニックでは、白血球除去療法も全て外来で治療しています。
多忙で入院出来ない方はご相談ください。

白血球除去療法とは

活性化した白血球を血液中から除去する療法

白血球除去療法潰瘍性大腸炎が悪化しても白血球が増えるわけではありません。白血球の中には、顆粒球とリンパ球と単球の3種類があり、これが免疫を担当している細胞です。白血球が増加するのは細菌感染が起こった時で、身体がその細菌と戦うために増加するのです。
白血球の数は変わらなくても、顆粒球とリンパ球の比率が変わり、全体に顆粒球が増えてくると潰瘍性大腸炎が悪化します。増えた顆粒球は腸の粘膜下で活性化 して活性酸素を放出すると、この活性酸素が組成破壊を引き起こし下血がおき、悪循環の始まりとなります。そこで、白血球中の顆粒球だけを除去することで一 気に活性酸素の量を減らし、悪循環を断ちます。後はリンパ球による免疫力で病気を回復へ向かわせるというものです。

二つの製品、G-CAPとL-CAP

白血球除去療法G-CAPとL-CAP白血球除去療法には、二つの会社の製品があります。ビーズを使って顆粒球をとるG-CAPと呼ばれるものと、布膜を使って顆粒球をとるL-CAPと呼ばれ るものです。今のところ、どのようなタイプの人がどちらに向いているのかまだわかっていませんが、どちらも効く人とどちらか一方しか効かない人がいます。 ですから、一回やってあまり効果がなかったと思っている人でもあきらめることはありません。

白血球除去療法に副作用はほとんどありませんが、まれに頭痛が起きる人がいます。こんな方は実施前に漢方薬の五苓散と呉茱萸湯を1包ずつ飲んで開始 するとかなり楽に受けることが出来ます。また、貧血の人の場合、L-CAPは貧血が進行することがありますので、MAP(全血)輸血を併用すると異常のな い顆粒球とリンパ球がさらに治癒を速めてくれます。(まさに潰瘍性大腸炎の方々にとっては夢のような治療法で、これは日本で開発されたものです)

妊娠、出産も心配なく、安心。

潰瘍性大腸炎は妊娠によって悪化することがしばしばあります。ですが、当クリニックではすでに、4人の方が妊娠中の悪化をこのL-CAP、G-CAP治療で乗り越えて、無事出産しました。
また、出産後は授乳のため妊娠中よりも薬の使用が制限されますが、この方法は、赤ちゃんにまったく影響しません。現在、授乳中 の治療としては第一の選択方法だと思っています。
この病気での妊娠、出産はもう怖くなくなってきました。安心してチャレンジしてもいいと思います。

>> 白血球除去療法症例報告

Copyright (C) 2012 FUJIYOSHI CLINIC All .Rights Reserved.